Activity

Mastery for Service

ミッションステートメント解説

関西学院は、キリスト教主義に基づく「学びと探究の共同体(ラーニングコミュニティ)」として、ここに集うすべての者が生涯をかけて取り組む人生の目標を見出せるよう導き、思いやりと高潔さをもって社会を変革することにより、スクールモットー “Mastery for Service ” を体現する、創造的かつ有能な世界市民を育むことを使命とします。


関西学院は「学びと探究の共同体」であり、私たちは、教育と研究を二つにして一つの、また、すべての構成員によって担われる協同の営みであると考えています。建学の理念である「キリスト教主義」は、今もなお学院に息づく精神的基盤です。このことは、イエス=キリストという存在のもつ意味を含めて、キリスト教の宗教的側面と文化的側面の双方が探究されることを意味し、同時に、学院という共同体の目的と価値のすべてが、キリスト教の理念に強く根ざしていることを示しています。私たちの学びと人生をともに導くそのような理念の主要な例として、人権、平和、自然への敬意、社会的正義、異文化間の相互理解があげられるでしょう。こうした学院の教育環境を通じて、児童・生徒・学生とその家族、ならびに教職員、同窓生のすべては、社会の要請に応え、また、一人ひとりの資質、関心、技能に応じて、新たな知を探究し、各人にもっともふさわしい充実した生—すなわち「生涯課題(ライフミッション)」—を追求します。

「生涯課題(ライフミッション)」の語は、学院発足当初の目的であったキリスト教伝道者への召命も意味しますが、そのための教育は、現在もキリスト教主義教育の重要な要素として引き継がれています。関西学院の教育は、社会的、道徳的、学術的な力を涵養することで、そこで学ぶ者が創造力をもって世界で活躍することを可能にし、ひいては、自らが生きる社会を変革するための指導力を発揮するように促します。これは、「世界市民」という理想実現のための手段にほかなりません。世界市民とは、学院の創立者ウォルター・R・ランバスのように、他者と対話し共感する能力を身につけ、よりよい世界の創造に向けて責任を担う人々のことです。関西学院のスクールモットー“Mastery for Service”は、他者への関心と思いやりに支えられたときに、はじめて十全の意味をもつのです。