Message

私にとってのMastery for Service







「地の塩、世の光となれ」。中学部、高等部時代に毎日の礼拝で耳にタコができるほど聞いた聖句です。自らの存在をして、この社会に何が残せるだろうか。どう貢献できるだろうか。そんなことを毎日時間を取って意識的に考えているわけではありません。でも、暮らす中で、仕事をする中で、実は息をするように考えているようにも思います。あるいは潜在意識の中で自問自答しているといった方が正しいのか。私の従事するまちづくりや都市づくりは一朝一夕に形になるものではありません。それはまちや都市が多様な「人」や「場」の集積であり、故に多様性を尊重した合意形成とそれを先導する強いビジョン、リーダーシップが必要だからです。言わずもがな、ビジョン、リーダーシップの礎となるモチベーションは他者のため、世のために向けられたものであるべきです。自分のこれまでの歩みを振り返り、これからの展望に思いを馳せるとき、Mastery for Serviceとは自身のパブリックマインドの源泉であることに気づかされます。また、何歳になっても自分を未熟であると諭し、絶えず努力、鍛錬を積み重ねて器量を磨くことを促してくれる姿形のないコーチのような存在なのだとも思います。

ヒトトバデザイン株式会社 代表取締役

井上 貴文さん

関西学院中学部 2006年3月卒業
関西学院高等部 2009年3月卒業

アーバニスト。デザイン、金融、政策、経営などを分野横断し、「人」や「場」、そしてその集積である都市やまちが抱える問題解決に取り組む。大学を卒業後、メリルリンチ日本証券投資銀行部門にて企業の資金調達のアドバイザリー業務に従事。2016年にハーバード大学デザイン大学院(都市計画学科)を経て米国現地の都市デザイン事務所に勤務し、米国大学のキャンパス計画などに従事。日本に帰国しU Share株式会社を共同創業、国際学生寮ブランドU Shareの事業組成・開発を担当した後、2023年9月に退任。同年12月に再独立し、現職。米国認定都市計画士(AICP)。

  • 30代
  • コンサルタント職
  • まちづくり