“よりどころ”のような
魔法の言葉
“よりどころ”を持つ人は強い、と社会人になって実感している。思うように進まない仕事に向き合うとき、胸の内でそっと唱える言葉が「Mastery for Service」だ。学生時代は校舎や校歌に当たり前のように刻まれていた標語に過ぎなかったが、今では迷ったときに立ち戻る原点であり、働き方の方角を示すコンパスになっている。現在、私は京阪神間を舞台に「鉄道×まちづくり」に携わり、公園や駅前広場など日常のすぐそばにある場所に、人々の「もう一つの居場所」「よりどころ」を生み出すことを自らの役割と捉えている。「奉仕のための練達」という訳語に背中を押されながら、磨いた知識や経験を、まだ顔も知らない誰かの小さな安心や誇りにつながる風景づくりに注ぎたい。道に迷ったときには、このスクールモットーに立ち返り、「誰のために練達するのか」を問い直し続けていきたい。
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